稽留流産の手術②

入院。

娘を出産した病院の、同じフロアの、

妊婦さんが入院するエリアとは反対のエリア。


そんな場所があることを、出産で入院した私は知りもしなかった。


看護師さんたちは優しく元気で、手術予定の夕方まで、私も心穏やかに、あまりしんみりすることなく過ごすことができました。


3時ごろ、夫が、もうすぐお別れだね。

と言って私のお腹に手をやったとき、涙がこみ上げました。


まだまだ、悲しみのスイッチはすぐに入ってしまう状況。

でも、いつもいつも悲しくて泣いているわけでもない。

気持ちが行ったり来たりするのは、今もまだ同じです。


夕方5時、とうとう、手術の準備が整ったということで、オペ室のある地下へ。


ここからはご本人だけで、と言われ、夫とハグする。と、一気に感情がグッと溢れてきて、涙が出る。

堪えることもできず、そのままくるりと背を向けて、そのままオペ室へ。


夫には30分後には娘のお迎えに行ってもらうことになっていて、それを寂しいとは思わなかったのですが、ただただ、赤ちゃんが亡くなってしまったという事実が、純粋な悲しみとして私の心を占めました。


そのまま手術台に横たわり、涙が流れるままだったけど、もうそれもいいや、だって悲しいんだもん。という気持ち。


私の場合は、手術に対する恐怖はありませんでした。不妊治療を経験してきたからかな?


麻酔が入り、そのままオペ中のことは全く覚えていません。


つづく